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『銀河旋風ブライガー』
1980年代前半。
綺羅星のごとく異彩を放ったロボットアニメシリーズがテレビ東京系列で放映された。
スーパーロボットアニメ黄金時代の末期である1981年、国際映画社という新参アニメ製作会社の第一弾作品として製作された『銀河旋風ブライガー』は、
当時のアニメファンに好評をもって迎えられ、続編二作が作られる人気シリーズとなった。

西暦2111年を舞台に、ブラスター・キッド、飛ばし屋ボウイ、エンジェルお町、かみそりアイザックの4人組によるアステロイドベルトJ区に潜むアウトロー集団――通称「J9」の活躍を描く。
J9は悪党退治を金で請け負う。つまりSF調「必殺仕事人」という趣向の作品である。

人気の秘密は作品の打ち出す独特のカラーにあったといわれる。
登場人物たちは危険な世界に生きる無法者という設定で、彼らのアダルトで粋なセリフまわしが特に強調された。
この鮮烈な演出が当時の子供たちの「ワル」への憧れをくすぐったのだ。

と、長年噂に聞いていたブライガー像はこんなものだったのだが、
今回ようやく実物を見てみた。
実際に目にしたブライガーは、噂をはるかに超えた鮮烈な作品だった。
前述の「イキ」な演出の部分の斬新さは特筆に価する。

いくつかサイトを探してみたが、セリフを再録したものはなかったので、この際自分で聞きおこしを行い、
どうせならキャプ画像も加えて完全再現を目指そうと考えました。
少しでも正確に、このブライガーの「イキ」を感じとってもらえれば幸いです。
 ※なお、国際映画社はいくつかのアニメを制作した後倒産してしまいました。ですが、この作品の権利はどこがが持ってると思うので、
(論評における引用の範囲とは思いますが)画像使用がまずかったりで怒られたら予告なく消えるかもしれません。


第2話の冒頭がこの作品のイメージをよく表していると思ったので、WEB上で再現します。
赤字のカッコ内の文章は拙筆による解説でございます。蛇足ながら参考にしてください。

 第2話 「爆走アステロイド」

冒頭ナレーションのあと。
恐らくコーヒーのようなものを飲みながらブライサンダーの中で団欒してる場面。
 (ちなみにこのブライサンダーは普段は自動車ですが、ブライシンクロンアルファとかなんとか言ってボタンを押すと、
プラズマの力で巨大化して宇宙船になります。巨大ロボブライガーにもなっちゃう優れものです。
宇宙船に変形後はコーヒーメーカーなんかも備え付けてあるようですね)


ボウイ「さぁさ皆さん。間もなく我らが巣、J9にご帰還間近のようですよ」
 (「帰還だ」と言い切らないところがアウトローゆえの不確定要素である)


アイザック「ボウイ。そろそろオートコントロールに切り替えて、一休みしたらどうだ」


ボウイ「へっへっへ、俺はすっかりこいつが気に入っちまってね。なんせ今まで出会った中じゃピカイチの子猫ちゃんだからねぇ。バッチリ俺のものにするには今のうち、うんと仕込んでおかなくちゃ」
 (ボウイは乗り物を子猫ちゃんと呼ぶらしい。このあともブライサンダーはずっと子猫ちゃんと呼ばれることに。まさにアウトローである)


キッド「ほー。おたくボウイさん。せいぜいメカニックに惚れてるとこが、相場のヒト」
(当時「オタク族」という言葉が発生し、まだ珍しかった時代である。「おたく○○○だよね」というのがオタク族の語源であるという通説は当時から広まっていたようである)


ボウイ「おうおう、言ってくれちゃって。そりゃないよキッドさん。俺だって青春ド真ん中だかんねぇ」
(互いを「さん付け」で呼ぶ粋な奴ら。「青春ド真ん中」もなかなか聞き逃せない粋なポイント)


キッド「んー?」
(・・・?)


お町「イェ〜イ」 (なんだそりゃ!)


アイザック「ボウイ。とりあえず、今度始末した仕事の分け前、一応渡したいんだがね」


ボウイ「イェ〜イ」 
(いちいちイェ〜イを言わないと気がすまない人たちらしい)


ボウイ「はいはいお待たせ。では分け前を。して、わたくしボウイめの分け前はいかほど?」
アイザック「取り分は、これを四等分して平等に分けよう」
(「さん」付けに続いて「わたくし」という丁寧な言葉使いは重要な粋ポイントである)


 ヒューゥ
(口笛ではなく、指笛とは念の入ったアウトローっぷり)


ボウイ「それほんまもんの話!」
(嘘だったら大変である。むしろ嘘なら良かった。リーダー格のアイザックはヤングという歳ではなく、落ち着いた雰囲気を出しているため粋ポイントが少ない)


アイザック「一人充て、70万ボウルというとこかな」
ボウイ「すげえー三千メーター級の小隕石が買えるね。オーナーだよキッドさん」
キッド「俺は地べたには興味はないね」
ボウイ「じゃ貯金するわけ?」


   (コーヒー飲んでぇ)


キッド「俺はこれさ。ターボ駆動ドラムのトルコフスキーM3Kね。丁度ピッタシ70万ボウル」
(ここは聞き取りが難しかったが、「ドラム」はドラムマガジンであろうから、ターボ駆動ドラムで間違いないだろう。ともかく細かく銘柄を出すのは大事である。タバコならマールボロ、キャメルなど、なるべく外国産が基本で、「セーラム」「ウィンストン」など細かく銘柄を出せば完璧です。国産タバコなら「セブンスター」がお奨めです。酒などもただウィスキーとかワインとかいうのではなく「ジョニーウォーカー黒ラベル」とか「モンテプルチアーノ」とか銘柄をださなければ粋とはいえません。「IWハーパー」「ジャックダニエルズ」などは粋ポイントも高く、粋な作品を作るにあたって積極的に出していきたい銘柄です


ボウイ「おー、おたくもガンマニア馬鹿が相場のヒトみたいね」
キッド「まぁね」
(この「相場のヒト」という言い回しが今回の最大の収穫だったといえる。積極的に使って行きたい。いまから地道に使って数年後に流行語大賞を目指しましょう)


 ヒューゥ
(口笛で粋に締めるボウイ。このあと仕事の依頼が飛び込んできて、我らがJ9は事件に巻き込まれます。あとはご自分の目でJ9の粋っぷりを確かめてください。レンタル店になければDVDを買うべきでしょう←これで無断画像使用を怒られにくくなったに違いない

余談だけど、この『銀河旋風ブライガー』は金田伊功という凄腕のアニメーターがOPを担当したことで有名でした。
このOPですが、もう載せる必要はありません。
本編に比べたらゴミほどの価値もないからです。
絶対に見てはいけませんよ。
見るなよ! 絶対に見るなよ! (上島竜平風に)
このOPの感想としては「看板に偽りあり」とだけ言っておきましょう。

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